投稿日 2024/01/30

体重至上主義の弊害と脱却方法に学ぶ、マーケティングで成功する秘訣

#マーケティング #体重至上主義 #プロセスと長期視点

結果の数字に一喜一憂していないでしょうか?

今回は、ダイエットとマーケティングの世界の共通点を紐解き、マーケティングで真の成功を収める秘訣を探ります。ぜひ一緒に学んでいきましょう。

なぜ体重至上主義だとやせないのか


なぜ体重主義だとやせないのか (九条圭, 佐藤佳穂) という本がおもしろかったです。


この本は、体重という数字にとらわれることの弊害や、それを乗り越えるためにどうすればいいかをわかりやすく解説しています。

読み進めるうちに、マーケティングにも多くの共通点と学びがあることに気づきました。

マーケティングの話につなげる前に、まずは 「なぜ体重至上主義だとやせないのか」 について見ていきましょう。

体重にとらわれすぎることの弊害


自分の体重を過度に意識してしまい、体重の値が自分の健康や美しさの唯一の指標としてしまうというのが 「体重至上主義」 です。

体重にとらわれすぎると、体重が少し増えただけで、イライラや落ち込んでしまったり、自己嫌悪になるなどの精神的なストレスを生み出してしまいます。体重を測ることは本来は良い健康状態にするためのはずなのに、体重至上主義によって自分の健康や生活の満足感を下げてしまうわけです。

自暴自棄になり、ストレスを解消するために食べ過ぎたり、運動をすることに意味合いを見出だせず辞めてしまうと、結局体重は増加し不健康になってしまうのです。

体重と体型の関係


本当に目を向けるべきは、体重よりも体型のほうです。

体重と体型は、必ずしも一致しないというのが実際です。体重が軽くても体型のバランスが悪ければ身体は美しく見えず、逆に体重が重くてもバランスが良ければ美しく見えることもあるでしょう。

体重という数値だけで自分自身の体型や健康状態を判断することは、狭い視野になっていて、全体的な健康や美しさを評価するためには十分ではないのです。

体重至上主義から抜け出す3つのポイント


では、体重至上主義にならないためには、どうすればいいのでしょうか?

結論から言うと、次の3つが重要です。

  • 楽観性
  • 長期視点
  • プロセス重視

まずは楽観的な態度を保つことです。次に、長期的な視点を持ち、短期的な体重の変動に捉われないよう心掛けることです。

そして、体重の値という 「結果」 ではなく、食事や運動という 「プロセス」 を重視し、健康的な生活習慣や定期的な運動を日常に取り入れ、自分の行動にフォーカスします。

例えば、毎日の歩数や、バランスの良い食事内容、間食を控えたなど、健康的なライフスタイルを築くために、今日1日で自分がやったプロセスに目を向けるのです。


マーケティングへの示唆


では、ここまでの内容から、マーケティングへの着想を掘り下げていきましょう。

体重至上主義とマーケティング、一見すると関連がないように思える2つですが、実は共通点があります。

体重至上主義から抜け出すための3つのポイントであった、楽観性、長期視点、プロセス重視は、マーケティングに当てはめると次のようになります。

  • マーケティング施策の成果の変動に一喜一憂することなく、悲観的にならないようにする

  • 長期の視点を持つ。お客さんとの関係性においても長期的な関係構築を目指す

  • 売上などの結果 KPI (遅行指標) にとらわれすぎない。お客さんの 「買いたい」 気持ちをつくる自分たちのアクション KPI (先行指標) を追いかける指標とする

では、3つのポイントを順番に見ていきましょう。

楽観性


マーケティング活動においても成果にとらわれ、特に想定よりパフォーマンスが悪い場合に過度に悲観的にならないようにするといいです。

日々の売上やクリック数が上下するのは避けられないので、上がった時には喜び、下がったら落ち込むという一喜一憂の状態になると、戦略を見失い、成功を妨げてしまう要因になります。

重要なのは、短期的な成果にとらわれることなく、心穏やかな状態で冷静な態度でいることです。

長期的視点


マーケティングの成功は、短期的な結果ではなく、長期的な成果で見るほうが理にかなっています。

お客さんとの信頼関係がまさにそうで、長期的な深い関係構築を目指すことで、お客さんからの満足度を高め、ひいては売上にもつながります。

例えば、継続的なニュースレターの発行や、お客さんのフィードバックを取り入れた新商品開発やマーケティング施策への反映など、長期的な関係構築に寄与する活動が重要です。

プロセス重視


マーケティングの指標として代表的なものは、売上やクリック数などのコンバージョンです。

これらに共通するのは、マーケティング活動からの 「結果」 だということです。マーケティングというお客さんへの働きかけをした結果としてクリックがされたり、売上になります。

結果指標を KGI や KPI にすること自体は間違ってはいませんが、結果 KPI にとらわれすぎることは、マーケティングの本質を見失いかねません。

マーケティングで注意を払うべきは、お客さんの 「買いたい」 という気持ちをつくれたか、そのために自分たちは適切なアクションをどれだけやれたかです。大事なのは、これらを行動の KPI として追いかけることです。


まとめ


今回は書籍 なぜ体重主義だとやせないのか (九条圭, 佐藤佳穂) を読み、マーケティングに活かせる学びを見てきました。

最後に学びのポイントをまとめておきます。

  • マーケティングでは、短期の成果に一喜一憂することなく、楽観的な姿勢から冷静な態度を維持するようにする

  • お客さんとの信頼関係の構築には長期的な視点が必要。持続的な深い関係をつくることで、売上も向上していく

  • 売上などの KGI や 「結果 KPI」 だけではなく、結果に至るプロセスにも着目する。追いかけるべきはお客さんの 「買いたい」 という気持ちを喚起しているか、そのための適切な行動をとり続けているか



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。