出典: STYLE STORE
今回のテーマは 「お客さんの成功にどうつなげるか」 です。マーケティングとカスタマーサクセスを見ていきます。
おもしろいと思った靴保管箱をご紹介し、マーケティングに学べることを掘り下げます。
✓ この記事でわかること
- 桐でできたシューケース (靴の保管箱)
- 価値とカスタマーサクセス
- マーケティングの役割
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
桐のシューケース
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以下は日経新聞の記事からの引用です。
福岡の老舗桐 (きり) 箱店、増田桐箱店 (福岡県古賀市) が若者など新たな顧客層の開拓に取り組んでいる。福岡県が2021年に始めた 「アトツギベンチャー」 支援プロジェクトを活用し、貴重なスニーカーなどを入れる桐製の靴保管箱を開発した。
(中略)
増田桐箱店は創業90年以上で、これまでは着物や茶わんを入れる桐製の箱などを主に業者向けに製造してきた。15年ごろから一般向け製品の製造を始めたが、商品の幅を広げたいとの思いから、21年に同プロジェクト 「ISSIN」 に参加した。新事業を検討する中で、靴を最適な状況で保存できる 「桐のシューケース」 の製造に乗り出した。
桐は防虫や調湿の機能があることから、靴を劣化しないよう保つ。革靴だけでなく、若者に人気の希少価値のあるスニーカーを保管するにも最適だという。靴好きの人への贈り物としての需要も見込む。
学べること
では桐のシューケースから学べることを掘り下げていきましょう。
どこで価値を生むか
一般的に靴を収納する方法は玄関の靴入れにそのまま置いておいたり、紙製の箱が使われます。
これらに比べて桐でできた靴保管箱 (シューケース) は、防虫や湿度調整の機能によって靴を劣化させにくい特徴があります。
桐のシューケースを使う人にとっての価値は、大事な革靴やレアなスニーカーをきれいな状態のまま保存できることです。桐製という特別感から靴を大切にしていることに誇らしい気持ちになれる感情的・情緒的な価値もあるでしょう。
桐でできた靴保管箱は、靴を使っていない時に価値を生み出しているのです。
カスタマーサクセス
もう少し一般化して学びを表現すると、学べることは自社商品・サービスは 「お客さんのどんな成功に貢献しているのか」 を捉える重要性です。
カスタマーサクセスという文字通りの 「お客さんの成功」 につなげているかです。
桐のシューケースの例では靴を履かない・使っていない時の劣化を防ぐことに価値がありました。お客さんにとっての成功は 「いつまでも大切な靴が良い品質であること」 です。
ここを魅力に思うからこそ、お客さんは他の靴箱や収納方法ではなく桐のシューケースを選んでくれるわけです。
マーケティングの本質
マーケティングの役割は 「お客さんから選ばれる理由をつくること」 です。
選ばれる理由とは自社商品やサービスからお客さんにもたらされる 「他にない価値」 です。価値は強みとも言えます。
- お客さんにとっての成功とは何か
- 商品・サービスは成功に貢献する価値をもたらしているか
これらはマーケティングで常に意識して深掘りしたい問いです。
まとめ
今回は桐製のシューケース (靴保管箱) を取り上げ、マーケティングに学べることを見てきました。
最後に学びのポイントをまとめておきます。
✓ マーケティングとカスタマーサクセス
- マーケティングとは、お客さんから選ばれる理由をつくること
- 選ばれる理由とは、お客さんにとって商品・サービスが提供する他にない価値
- 自社商品・サービスは 「お客さんのどんな成功に貢献しているのか」 を徹底的に掘り下げよう
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