投稿日 2023/04/25

身も心も洗える未来のバスタイム。次世代人間洗濯機のマーケティングをご覧あれ

#マーケティング #イノベーション


次世代の洗濯機が絶賛開発中です。身体だけではなく心も洗える未来のバスタイムを提供するイノベーティブなプロダクトです。

2025年大阪・関西万博に向けて進化が期待される画期的な 「人間洗濯機」 ですが、マーケティングを考えてみました。よかったら最後までぜひ読んでみてください。

✓ わかること
  • 身も心も洗える次世代の人間洗濯機
  • マーケティングに学べること
  • 人間洗濯機のマーケティング: ターゲット顧客とコンセプト

次世代の人間洗濯機


出典: 産経新聞

1970年の大阪万博で話題となった1つが 「人間洗濯機」 でした。2025年に開催される大阪・関西万博に向けて次世代の人間洗濯機が開発中です。

身体も心も洗える


サイエンス社と大阪大学が開発を手掛ける 「身も心も洗える」 未来の人間洗濯機です。

まだ試作機の段階ですが、浴槽に設置されたイスに座ると心電図や心拍数などのデータが自律神経の状態を解析し、心を洗う仕組みを目指しています。

この人間洗濯機には副交感神経を優位にするために映像を活用し、将来的には AI が最適な映像を自動で選択するようになります。また、微細な泡 「ファインバブル」 を利用し、身体の汚れを効果的に洗い流す技術が取り入れられています。浴槽内のイスも進化し、ウォーターベッドのように体にフィットする形状が採用されています。

 「海外の人たちに湯船につかる日本文化を知ってもらうきっかけにしたい」 との意気込みで万博に向けて開発が進んでいます (参考: 産経新聞 2023.4.8) 。

マーケティングに学べること


人間洗濯機からマーケティングの観点で学べることはいくつかあります。

💡ニーズの発掘と創造
人間洗濯機は従来のシャワーやバスタブとは異なる新しいバスタイム体験を提供する。新しいニーズを発掘し、独自の商品やサービスをつくることの大切さ

💡ユニークな価値提案
人間洗濯機は 「身体も心も洗える」 という未来のバスタイムを提案している。競合他社と差異化するために独自の価値提案を打ち出すことが大事

💡テクノロジーの活用
人間洗濯機には最新の技術 (ファインバブルや AI など) を活用している。新しいアイデアや技術を取り入れ、お客さんに独自の価値を提供することの重要性を示している

💡文化の融合と紹介
人間洗濯機は日本の湯船文化を世界に発信する役割も持っている。未来に残したい文化を取り入れることで、商品・サービスに独自の魅力を加えるといい


人間洗濯機のマーケティングを考えてみる


それでは次世代の人間洗濯機のマーケティングを具体的に考えてみましょう。

響きそうな人 (ターゲット顧客) 


人間洗濯機はどんな人たちに受け入れられそうでしょうか。人間洗濯機のターゲット顧客を考えてみます。

✓ 人間洗濯機のターゲット顧客
  • ストレス解消や心と身体の癒やしを求める人
  • 独自のバスタイム体験を求める人
  • 贅沢なライフスタイルを求める富裕層
  • 新しい技術や今までになかったサービスに興味がある人
  • 高級リゾートやホテルのオーナーや経営者 (人間洗濯機の導入先として) 

コンセプト案


ターゲット顧客のイメージが見えてきたので、その中の1つ 「新しい技術や今までになかったサービスに興味がある人」 に向けた人間洗濯機のコンセプト案をいくつか言語化してみます。

📝ギーク向けのコンセプト案
  • バイオハック・オアシス: 自分の心身を最適化するための最先端の技術を取り入れた人間洗濯機
  • バーチャルリアリティバスタイム: 仮想現実や拡張現実の技術を取り入れた独自映像を活用し、利用者は様々な環境やシチュエーションでリラックスできる没入感のあるバスタイムを体験できる

ではもう1つのターゲット顧客である 「贅沢なライフスタイルを求める富裕層」 へのコンセプトはどのようなものが良さそうでしょうか?

📝富裕層向けのコンセプト案
  • エコラグジュアリー: 人間洗濯機は最先端の技術を用いて水やエネルギーの使用を効率化し、環境に配慮しながらもラグジュアリーな体験を提供する
  • アートと科学の融合: 独自のデザインや技術を駆使し、アートと科学が融合した美しい人間洗濯機。インテリアやアート作品としても楽しめる贅沢なバスタイムを実現

次世代の人間洗濯機のマーケティングでした。現場からは以上です。


まとめ


今回は次世代の人間洗濯機をご紹介し、マーケティングについて考えてみました。

最後にポイントをまとめておきます。

✓ 人間洗濯機のマーケティング
  • 2025年大阪・関西万博に向けて、身体だけではなく心も洗える次世代の人間洗濯機が開発中。副交感神経を優位にする映像やファインバブル技術が取り入れられている
  • 人間洗濯機から学べるマーケティングの要素は、ニーズの発掘と創造、ユニークな価値提案、テクノロジーの活用、文化の融合と紹介
  • 人間洗濯機のターゲット顧客とコンセプト案: ① ギーク向けの 「バイオハック・オアシス」 や 「バーチャルリアリティバスタイム」 、② 富裕層向けには 「エコラグジュアリー」 や 「アートと科学が融合した未来のバスタイム」 


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。