出典: PR TIMES
今回のテーマは 「情報コンテンツの波及効果」 です。
ヘリコプター広告から、情報の影響を解像度高く捉える方法を解説します。
✓ わかること
- ヘリコプターラッピング広告が登場
- ヘリコプター広告の狙い
- 情報コンテンツの波及効果
- ものごとの解像度を高める方法
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
ヘリコプター広告
ヘリコプター広告を扱うテレシーが 「ヘリコプターラッピング広告」 の新メニューを追加しました (リリースは2023年1月23日) 。
ラッピング広告とは乗り物や建築物などの大きなところに出す広告です。特殊なラッピングフィルムの貼付で掲示します。
想定ターゲットと期待効果
ヘリコプター広告の想定ターゲットはプライベートでヘリコプターを使うくらいの富裕層顧客です。高級自動車メーカー、不動産、高級アパレルブランドなどを買う人に向けた広告です。
これまでテレシーが扱っていたヘリコプター広告は、座席の前のサイネージに流れるものでした。広告体験はタクシー広告と同じようなイメージです。
新しく追加されたヘリコプターラッピング広告はヘリコプターの外側です。
新メニュー追加のリリースに書かれていた広告効果への期待は、ヘリコプターの搭乗者への訴求に加え、搭乗する前や後にヘリコプターと撮影した写真が SNS でシェアされ話題性をつくれるとのことです。
出典: PR TIMES
SNS で広告入り写真をシェアする?
個人的に気になったのはヘリコプターとの記念撮影写真を SNS でシェアするかです。
ヘリコプター広告の内容によりますが、広告が入ったヘリコプターを SNS に上げることで自分が広告塔になったように思えてしまいます。
せっかくの記念のヘリコプターとの写真に広告がデカデカと載っていたら SNS に投稿したり、そもそもの撮影すること自体をする気が起こらなさそうな気もします。もちろん人によっては好きなブランドの広告であれば撮影しシェアするかもしれません。
ヘリコプターラッピング広告を見て人がどう行動するのかは興味深いです。
学べること
では今回のヘリコプターラッピング広告の話から、学べることを掘り下げていきましょう。
学びへの着眼点は 「情報の広がり」 です。
情報コンテンツの波及
広告を出す側の立場として、広告などの提供する情報コンテンツがどう広がるかをあらかじめ想定する重要性です。
情報の波及を考えるために、次のようなことに1つ1つ仮でもいいので答えを出していくといいでしょう。
✓ 表示される状況
- どこに掲載されるか (メディアでの広告面の場所)
- 広告のまわりにあるコンテンツは何か。どんな情報が一緒に載っているか
✓ 見る人
- 誰が見るか
- どういう状況や文脈、姿勢・気持ち (モーメント) で見るか
✓ 態度変容や行動変容
- 見てどう思うか
- 見た後にどんな行動を取るか
✓ 波及効果
- 広告を見た人からどれくらい広がるか (例: 口コミ)
- 最終的に売上につながるのか
- 効果はどのくらい継続するか (広告の残存効果)
- 広告の費用対効果
以上のように情報が広く普及するか、どこまで深く浸透するか、そしてどんな時間軸で起こるのかです。
ものごとの解像度を上げる方法
情報コンテンツの波及を見ていくとは別の表現をすれば 「影響の解像度を高めること」 です。
想定する範囲を広げ、提供する情報コンテンツの影響を深く掘り下げ、それぞれの影響の相互作用、起こる可能性の高さ・低さの見極め、時間経過による変化を見ていくといいです。このように解像度を高く捉えることが大事です。
視座を高め時にはあえて低くする、視野を広げる、視点を増やすことで、ものごとへの解像度を上げることができます。
まとめ
今回はヘリコプターラッピング広告を取り上げ、着想を広げて学べることを見てきました。
最後に学びのポイントをまとめておきます。
✓ 情報コンテンツの波及
- 広告などの提供する情報コンテンツがどのように広がるかあらかじめ想定しておくといい
- 表示される状況、見る人、態度変容や行動変容。波及効果、相互作用や時間経過による変化も考慮に入れる
- 視座を高めたり低め、視野を広げ、視点を増やすことで解像度を高く捉えよう
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