#運 #生き方 #本
どうすれば、人生での 「ツキ」 を引き寄せることができるのでしょうか?
運は偶然のものだと思われますが、運を呼ぶためには共通する法則が存在します。では、それらを養い、実生活で活かすためにはどうすればいいのでしょうか?
今回は、こちらの本を取り上げ 「ツキの方程式」 を解き明かしていきます。
本書の概要
「ツキの方程式 - 人生は思いがけず変化する (マックス・ギュンター, ゴータム・ベイド, 夏目大) 」 は、人生の 「ツキ」 についての探求を記した書籍です。
この本では、運や幸運が単なる偶然ではないとします。
運とは、人間の手で操作したりコントロールすることが不可能に思えますが、実は、運は人の行動や考え方によって高められるものと捉えます。
本書の中核となる内容は 「ツキ」 を引き寄せる人の特徴です。不運を避けて幸せを呼び込むためにどうすればいいかのヒントをもたらしてくれます。
運のいい人の5つの特徴
この本の主軸となるのが、「運のいい人の5つの特徴」 です。運のいい人には次のような特徴があります。
- 人間関係を広げ、多くの人とつながりを持つ [社交性]
- 経験からくる自分の直感を信じる [直感]
- チャンスが訪れたときに勇気を持って行動に移す [勇気]
- やってもみてちがうと思ったら、すぐに引き返す [ラチェット効果]
- 運に過度に期待せず、悲観的な推測にもとづいて行動する [悲観的推測]
これらは、幸運がいつ訪れるかわからないために、運が訪れる確率を高めることにつながる行動です。いざ目の前にチャンスが現れた時に対応できるようにするために、どれも普段からできるはずです。
では運のいい人の5つの特徴について、順番に詳しく見ていきましょう。
社交性
運を呼び込む観点から言えば、社交性は狭く深くよりも広い人脈を持つことがポイントです。まるでクモの巣のように広がる人脈は、幸運をつかまえる網のようになります。
多くの人との関わり合いの中で、ほとんどの人が一時的な交流に終わるかもしれませんが、中には重要な機会をもたらす人がいるのです。
直感
この本の考え方は、経験からくる直感を信じることでツキを呼び込むというものです。
直感は根拠のない当てずっぽうのものではなく、多くの場合、無意識のうちに得られた情報や経験にもとづいています。
運の良い人は、直感が湧いたときにそれが本当に確かなものか、どの程度の根拠があるのかを自分に問いかけます。また、”直感” と “願望” を混同しないことも重要です。
直感の力は、内なる声に耳を傾けることによって鍛えられます。自分の感覚に敏感になり、それにもとづいて判断を下すことで、幸運を引き寄せることができるしょう。
勇気
十分な情報がなくても、まずは勇気を持って行動に移すことが大切です。
ただし、”勇気” と “無謀” は異なります。リスクを冒すことと無謀な行動を取ることの違いを理解することが重要です。常に目の前のチャンスに目を光らせ、機会を探し、これだと思えば積極的に行動することが幸運への道を開きます。
ラチェット効果
ラチェットとは車輪などの歯止めのことです。幸運の文脈でのラチェットとは、何かを始めた後に、それが悪い方向に向かっているとわかったら、すぐに辞めるか戻ることができるかどうかです。
悪い方向に進んでいることがわかった場合には、すぐに辞めて引き返したり、方向転換をすることで不運なできごとを未然に防げます。サンクコストを捨てる損切り能力や間違いを認める柔軟性が、さらなる不運を避けるカギとなります。
悲観的推測にもとづいた行動
5つ目の要素は 「悲観的推測にもとづいた行動」 です。これは、自分の運の良さを過信しないことを意味します。
運の良い人は自分の運を過度に盲信したり期待しません。さまざまな事態に備えて 「What if」 という 「こうなったらどうするか」 のシナリオを考えます。予期せぬ状況が起きたときにも迅速に対応できるようになります。
運のいい人の5つの特徴は、私たちも意識的にとり入れることで幸運をより引き寄せやすくなるでしょう。
社交性、勇気、直感、ラチェット効果、悲観的推測にもとづいた行動は、幸運を自らの手でつかむための重要な要素として、この本では強調されています。
具体的な当てはめ
それでは、運のいい人の5つの特徴を具体的なビジネスシーンに当てはめてみましょう。
ここでは例として、ある女性の若手マーケターが運をつかんでいく物語にして考えてみます。
若手マーケターの横峰さんは仕事で運を味方につけるため、書籍 「ツキの方程式」 に書かれていた5つの特徴を意識してとり入れることにしました。
人とのつながりの形成
まず 「社交性」 に着目し、会社の所属する部内だけでなく、他部門の人たちとも積極的に交流をするようにしました。ランチタイムや社内イベントを利用して、さまざまなバックグラウンドを持つ同僚とつながり、さらに、社外のセミナーや交流会にも足を運びました。
こうした弱くても広い人脈は、横峰さんの本業の仕事やプライベートにも変化をもたらします。自分の知らないこと、困ったときに、「あの人に聞けばいい」 という "know who" という人脈資産を得たのです。
直感を大切にする
横峰さんは 「直感」 の大切さを理解し、仕事だけではなくプライベートの場でも自分の直感を重視するようになりました。
ふとした小さな気づきや違和感を見逃さず、アンテナが高くなったことで、彼女は担当している商品カテゴリーや業界の新たなトレンドをいち早く捉え、マーケティング活動にすぐに活かしました。
勇気を持ったチャレンジ
「勇気」 を持つことも大事にしました。
横峰さんは、これまで手掛けたことのない新しい業務にチャレンジしたり、部署横断のプロジェクトにも積極的に手を挙げました。さらに失敗を恐れずに新しいアイデアを提案し続けました。
もちろん最初は失敗もありましたが、次第に彼女は仕事で成果を上げることができるになります。マーケターとしても成長することができました。
早めの軌道修正
横峰さんは 「ラチェット効果」 についても学び、プロジェクトや企画の計画が予想通りに進まない場合は、早めに修正する柔軟性を持つようになりました。
失敗が起こったりうまくいかないときは落ち込みますが、なるべく翌日には気持ちを切り替えることを意識します。失敗には謙虚に向き合い、過去の失敗にとらわれすぎることなく、失敗から得た教訓を次の挑戦に活かすようになりました。
最悪の事態を想定した準備
そして 「悲観的推測にもとづく行動」 も心がけました。
横峰さんは次第に自分の運が向上しているように感じましたが、決して運の良さに過度に期待することはしません。
常に 「プラン B」 を代替案として準備しておくことを怠りませんでした。マーケティングの企画やプロジェクト内での予期せぬ事態が発生した際にも、事前に手を打っておいたことで迅速に対応することができるようになりました。
このように横峰さんは、書籍 「ツキの方程式」 に書かれていた運のいい人の5つの特徴を仕事にもプライベートをとり入れることで、運を自らの手でつかみ取っていきます。
5つの特徴 (社交性, 直感, 勇気, ラチェット効果, 悲観的推測にもとづく行動) を意識的に取り組むことで、私たちも幸運を引き寄せることができるでしょう。
まとめ
今回は、書籍 「ツキの方程式 - 人生は思いがけず変化する (マックス・ギュンター, ゴータム・ベイド, 夏目大) 」 を読み、学べたことをご紹介しました。
最後にポイントのまとめとして、運のいい人の5つの特徴です。
- 人間関係を広げ、多くの人とつながりを持つ [社交性]
- 経験からくる自分の直感を信じる [直感]
- チャンスが訪れたときに勇気を持って行動に移す [勇気]
- やってもみてちがうと思ったら、すぐに引き返す [ラチェット効果]
- 運に過度に期待せず、悲観的な推測にもとづいて行動する [悲観的推測]
マーケティングレターのご紹介
マーケティングのニュースレターを配信しています。
気になる商品や新サービスを取り上げ、開発背景やヒット理由を掘り下げることでマーケティングや戦略を学べるレターです。
マーケティングのことがおもしろいと思えて、すぐに活かせる学びを毎週お届けします。レターの文字数はこのブログの 3 ~ 4 倍くらいで、その分だけ深く掘り下げています。
ブログの内容をいいなと思っていただいた方にはレターもきっとおもしろく読めると思います (過去のレターもこちらから見られます) 。
こちらから登録をしていただくとマーケティングレターが週1回で届きます。もし違うなと感じたらすぐ解約いただいて OK です。ぜひレターも登録して読んでみてください!