投稿日 2025/06/14

美容機器 「リファ」 。利用シーンと体験の提供から、ブランド価値を高める購入プロセスのつくり方

#マーケティング #利用シーン #顧客価値

値段の高い高額な商品を買おうとするとき、どんなことが気になりますか?

本当に効果があるのか、自分に合っているのか——。そんなふうに不安を抱いた経験はないでしょうか?

例えばドライヤーやアイロンなどの美容機器は、実際に使ってみないと仕上がりや使い勝手がわかりにくいものです。とはいえ、買う前の時点ではネットでは試しに使うことはできず、また家電量販店などでも実際の使い勝手を確かめることは難しく、「ちょっと気になるけど、いきなり買うのは迷う」 と思ってしまうかもしれません。

このような消費者の状況に対し、美容機器ブランド 「ReFa (リファ) 」 が購入前に使うシチュエーションを意図的につくり、売上を伸ばしています。巧みなマーケティングについて、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/06/13

chocoZAP 広告事業。「大きな計画的戦略 × 小さな創発的戦略」 の融合でつくる新規事業

#マーケティング #新規事業 #計画的戦略と創発的戦略

新しい事業の成功には計画が大事というイメージがありますが、新規事業においてすべてを計画通りに進められるケースはほぼないでしょう。むしろ、偶然の出来事や予期せぬ課題が、新たなビジネスチャンスへと発展することも少なくありません。

では、どのようにして計画的に進めつつも、創発的な機会を活かせるのでしょうか?

RIZAP の chocoZAP が実践する 「計画的戦略と創発的戦略の融合」 は、その答えへのヒントを示しています。chocoZAP の事例から、ビジネスで持続的な成長を続けるための戦略について考察します。

投稿日 2025/06/12

箱根の屈辱から4年後のアシックスの逆襲。コア領域を見極めての戦略と価値創出

#マーケティング #戦略 #顧客価値

アシックスはスポーツシューズ業界で長い歴史を持ちながらも、一時は競争力を失いかけていました。特に、2021年の箱根駅伝で 「アシックスのシューズ着用率ゼロ」 というショッキングな事態に陥ったことは、駅伝ファンにはまだ記憶にも新しい出来事でしょう。

しかし、この経験をバネにアシックスは巻き返しました。

いまや海外売上高が全体の8割を超えるグローバル企業へと変貌を遂げています。アシックスの 「スポーツスタイル」 や高級ブランド 「オニツカタイガー」 でも海外顧客を増やし、グローバルでの売上を伸ばしています。

アシックスの復活劇には 「自社のコア領域を定めること」 「体験価値を提供すること」 「やること・やらないことを明確にすること」 という、いわば戦略の本質を突いた要素が詰まっています。

今回は、アシックスが具体的にどのような取り組みを行ってきたのか紐解き、学べることを掘り下げます。

投稿日 2025/06/11

ドラゴン桜は 「7つの習慣」 を受験勉強で実践した物語だった

#戦略 #7つの習慣 #本

実は、あの人気漫画 「ドラゴン桜」 には、受験生だけではなくビジネスパーソンにとっても示唆に富む戦略的思考が詰まっています。

東大合格を目指す高校生たちの奮闘物語の中に、私たちの仕事を変えるカギが隠されているのです。


ドラゴン桜から、ビジネスにおける戦略立案や目標達成の秘訣、ぜひ一緒に学んでいきましょう。

投稿日 2025/06/10

テスラの光と影。"Fake it till you make it" で築く独自ブランド資産の危うさ

#マーケティング #ブランド #錯覚資産

電気自動車メーカーのテスラとイーロン・マスクが辿ってきた軌跡は、ブランディングにおける重要な問いを投げかけます。

大げさな 「誇大戦略 (ハイプ) 」 と言われるような手法で自動車業界を席巻してきたテスラですが、今、大きな転換期を迎えています。

テスラの事例から学ぶ、ブランドの成功と表裏一体の危険性とは何か?ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/06/09

サイクルベースあさひの 「COOSA」 。顧客のジョブを完了させる一番のワーカーになる戦略

#マーケティング #ジョブ理論

顧客ニーズを捉えることの重要性はよく見聞きすると思いますが、では具体的にどうすればいいのでしょうか?

ヒントは 「ジョブ理論」 にあります。お客さんが商品やサービスに求めているのは 「ジョブ」 であって、モノそのものではないのです。ジョブという視点を持つだけで、顧客理解への見方が大きく変わります。

今回は、サイクルベースあさひの自転車ブランド 「COOSA (コーサ) 」 の事例から、ジョブ理論の活用方法を紐解きます。

投稿日 2025/06/08

ふくや 「缶明太子 油漬け」 。顧客価値を再定義をしての贈り物マーケティング

#マーケティング #使い方 #贈り物マーケティング

商品の形や使い方を見直すことで、お客さんにとってこれまで以上の商品の魅力を高められる可能性があります。

ご紹介したい老舗会社のふくやの 「缶明太子 油漬け」 は、常温で長期保存できる新しい工夫により、明太子に贈り物としての存在感を打ち出しました。

今回は、この事例の背景から見ていき、「顧客価値の再定義」 をキーワードに掘り下げます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/06/07

ヤマトの宅急便に学ぶ、新規事業を成功に導く 「顧客インサイト」 と 「先行者インサイト」 の見つけ方

#マーケティング #顧客インサイトと先行者インサイト #新規事業

新規事業を成功させるのは、なぜこんなにも難しいのでしょうか?

経営資源を投じ、市場を調査し、戦略を練っても、思うような成果が出ないことは少なくありません。その理由のひとつが、事業戦略の中核となる 「インサイト」 の見極めにあります。

インサイトを的確に捉えられるかどうかが、事業を成功を分けるカギを握ります。今回は、ヤマト運輸のかつての宅急便事業への新規参入を例に、インサイトについて紐解きます。

投稿日 2025/06/06

100年人生ゲームがお金より幸せを重視へ。世の中の価値観の変化に適応する重要性

#マーケティング #市場の変化 #顧客理解

今回は、従来の人生ゲームの常識を覆す 「100年人生ゲーム」 を取り上げます。

人生ゲームから、時代に合った新しいマーケティングのヒントを探ります。

投稿日 2025/06/05

高級ハイヤーサービス 「TOKYO CHAUFFEUR SERVICE(トウキョウ ショーファー サービス)」 。ジョブ理論から読み解く

#マーケティング #ジョブ理論 #市場創造

お客さんは、商品やサービスをどのように選んでいるのでしょうか?なぜ、ある商品を買い、別の商品を買うのをやめるのでしょうか?

これはマーケティングにおいて本質的な問いです。

今回は、富裕層向けの高級ハイヤーサービスを事例に、マーケティングの 「ジョブ理論」 の視点で先ほどの問いを掘り下げます。

投稿日 2025/06/04

離反顧客を減らす。サイレントカスタマーをつなぎとめるリテンションマーケティング

#マーケティング #離反顧客 #本

せっかくお客さんになってくれたのに、いつの間にか離れていってしまう…。そんな悩みを抱えた経験はないでしょうか?

新規顧客の獲得に力を入れる一方で、既存顧客がなぜ離れるのかに目を向けることができていない企業は少なくありません。見過ごされがちな要因が積み重なり、対処しないままでは気づけばお客さんは競合へと流れてしまいます。

今回は、 「こうして顧客は去っていく - サイレントカスタマーをつなぎとめるリテンションマーケティング (宮下雄治) 」 という本を取り上げます。


この本から離反顧客をテーマに、どうすればお客さんを維持できるかを掘り下げます。

顧客離反のメカニズムや顧客満足を高めるための方法など、ぜひ一緒にお客さんの継続利用を促すヒントを学んでいきましょう。

投稿日 2025/06/03

食品スーパー 「ロピア」 。マーケティング 4P からの注力顧客の自然選択

#マーケティング #顧客設定 #4P

ビジネスの基本は 「顧客は誰か」 を定めることです。

注力顧客を絞ることは、最初からお客さんを減らすように感じてしまうかもしれません。しかし、本当に大切にするお客さんを見極め、顧客ニーズに徹底的に応えることで、競争が激しい市場でも独自のポジションを築くことができます。

神奈川県を拠点にする食品スーパー 「ロピア」 は、キャッシュレス決済が普及する中、現金オンリーにこだわっています。その選択の裏には、注力顧客を自然と明確にできる巧みな戦略が隠されていました。

ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/06/02

資生堂の 「研究開発 × マーケティング」 の協業で生まれる、発想の転換と新しい価値

#マーケティング #組織開発 #バイアス

研究開発とマーケティング――。企業活動においてはどちらも欠かすことのできない機能です。

それでありながら、日々携わる領域や使う“言語”が異なるため、なかなか本質的なところで交わりにくいという課題を感じている方も多いのではないでしょうか。

簡単ではないからこそ、もし研究開発とマーケティングが相互に補完し合い、共に価値を創出する協業に成功すれば、単独の組織ではたどり着けない新たなアイデアを生み出せるはずです。

今回は、資生堂が 「ファンデ美容液 (エッセンス スキングロウ ファンデーション) 」 をヒットさせた事例から、研究開発とマーケティングが力を合わせるための秘訣やポイントを考えます。

投稿日 2025/06/01

キリンビールのクラフトビール事業の推進は、"八段階の変革プロセス" の実践例

#マーケティング #組織開発 #八段階の変革プロセス

日本のビール市場全体のうち、クラフトビールが占める割合はまだわずか 2% 弱です。しかし、その背後には約1800万人もの 「飲んだことはないけど興味がある」 というクラフトビール潜在層が存在しています。

この可能性を前に、大手ビールメーカーのキリンビールがどのようなアプローチから、新しいビール文化をつくろうとしているのか――。

挑戦を、ジョン P コッターの 「八段階の変革プロセス」 に当てはめて紐解きます。

投稿日 2025/05/31

文具市場の新しいトレンド。機能だけではなく、デザインとストーリーからの差異化

#マーケティング #差異化 #デザインとストーリー

ペンや手帳などの文具は、手頃な価格と便利さを兼ね備えているのが魅力的です。最近は、高価格帯の文房具も注目を集め、一部の商品は抽選販売になるほどの人気ぶりです。この現象の背景には、何があるのでしょうか?

今回は、文房具市場の最新トレンドを見ていき、マーケティングに活かせるヒントを探っていきます。

投稿日 2025/05/30

サッポロビールの黒ラベルに学ぶブランディングの秘訣

#マーケティング #ブランディング #顧客体験

サッポロビールの 「黒ラベル」 は、若者のビール離れが言われる中で、売上を伸ばしているブランドです。

背景には、従来の 「ビール = 安さや量」 を軸とする訴求とは異なる、黒ラベルの独自の価値観と体験を重視した長期的なブランディング戦略があります。

今回は、ブランディングをテーマに、サッポロビールの黒ラベルがいかにして消費者の心をつかむブランドになったのか、その過程を紐解き、マーケティングへの学びを見ていきましょう。

投稿日 2025/05/29

カシオのサウナ専用腕時計 「サ時計」 。誰が・いつ・どこで・何のためにを絞ってのマーケティングのお手本例

#マーケティング #顧客文脈 #価値創出

お客さんが本当に求めているものを、把握できているでしょうか?

商品やサービスを企画するとき、つい 「こうすれば売れるはず」 と売り手である自分たちの仮説を優先してしまいがちです。もし、お客さんが実際に何を必要としているのかを見誤ると、期待した結果を得られません。

今回は、カシオが開発したサウナ専用腕時計 「サ時計」 の事例から、顧客目線に立った製品開発とマーケティングの秘訣を紐解きます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/28

事業の本質は 「顧客」 で決まる。ドラッカーの経営哲学に学ぶマーケティングの本質

#マーケティング #経営 #本

 「自社の事業は何か?」 と聞かれたとき、すぐに即答できるでしょうか?

P. F. ドラッカーは 「事業を決めるのは企業や生産者ではない」 と喝破しました。ドラッカーが指摘するのは、事業を決めるのは顧客であり、お客さんが価値を感じるものこそが事業の本質だということです。

では、顧客への価値をつくり続けるために企業は何をすべきなのでしょうか?

今回は、ドラッカーの著書 「現代の経営 [上] (P F ドラッカー, 上田惇生) 」 をもとに、企業の目的と責任、そしてマーケティングの本質や役割に迫ります。

投稿日 2025/05/27

飲むコーヒー 「YOINED (ヨインド) 」 。常識を疑い、新しい価値を創る商品開発

#マーケティング #新商品開発 #顧客価値

新しい商品を開発する際、今まで当たり前だと思っていた常識を疑い、これまでにはない価値を見出すことによって、新たなビジネスが生まれる可能性を秘めています。

今回は、飲むことが当たり前だったコーヒーに対して、UCC 上島珈琲が 「食べるコーヒー」 という発想の転換によって誕生させた 「YOINED (ヨインド) 」 を取り上げます。

ヨインドの事例から、新しい顧客体験を創出する新商品開発をテーマに、得られる示唆を考えます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/26

三菱鉛筆 「ジェットストリーム ライトタッチインク」 。観察と解釈の OODA ループからの新しい価値のつくり方

#マーケティング #商品開発 #OODAループ

社会や人々の生活環境は常に変動し、その変化が顕在化する前に予兆としてあらわれることがあります。

では、どうすれば世の中の変化を読み解き、そこから新たな顧客価値を生み出せるのでしょうか?

三菱鉛筆の 「ジェットストリーム ライトタッチインク」 は、世の中の予兆をとらえた開発でした。今回はライトタッチインクの開発の背景を追いながら、社会の変化を先取りし、新たなトレンドを創り出すための方法を紐解きます。

投稿日 2025/05/25

ゴミうんち展。魅力の再解釈から新しい価値を見つける方法

#マーケティング #価値の再定義 #価値創出

商品に新しい視点が見出され、隠された可能性を発見できるとしたら、ビジネス機会は生まれないでしょうか?

商品やサービスが変わらなくても、視点を変えるだけで新しい価値を生み出せることがあります。

今回は、東京で開催されたユニークな展示会 「ゴミうんち展」 を取り上げ、商品価値の再定義について考えます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/24

老舗シヤチハタが挑む "脱ハンコ" 。視座を高め、視野を広げての顧客価値の再定義

#マーケティング #価値の再定義

 「うちの会社はこんな商品を作っている会社だから」 、これは本当にそうでしょうか?

実は、お客さんが本当に求めているのは、その商品やサービスそのものではないかもしれません。

老舗印鑑メーカーのシヤチハタは、デジタル化による印鑑需要の減少という危機に直面しました。しかし、シヤチハタは 「ハンコを作る会社」 という自らの存在意義を解き放ち、お客さんが本当に求めているものは何かを徹底的に追求しました。その結果、ユニークな新しい商品を次々と生み出すことに成功しています。

今回は、シヤチハタの事例から、視座を高め視野を広げることでの価値創出を学べます。

投稿日 2025/05/23

コロナ禍をきっかけにアステラス製薬が挑んだ CX 改革。DX 推進のお手本例

#マーケティング #DX #CX

社内ではデジタル化を進めているのに、なぜ成果が出ないのか?

企業が直面するこの課題に、アステラス製薬は答えを示しました。コロナ禍で従来の訪問営業が制限される中、オンラインツールの導入にとどまらない改革を実現したのです。

アステラス製薬の取り組みは、DX を推進し、顧客体験 (CX) を変えることを成功させるお手本となる事例です。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/22

サントリーウエルネスが実践する 「全員がリサーチャー」 。定量調査と定性調査を効果的に組み合わせる方法

#マーケティング #マーケティングリサーチ #定性調査

お客さんは、なぜその商品を選んだのでしょうか?

販売データやアンケート調査の回答を分析すれば全体の動向は見えてきます。しかし、こうした定量調査はお客さんの行動の背後にある 「本音」 や 「心理」 まではなかなかわかりません。一方、相手のことを深く掘り下げるインタビューなどの定性調査はリアルな声を知る有効な手法ですが、時間やコストの壁が立ちはだかります。

では、定量調査と定性調査をどう組み合わせれば、効率的かつ的確にお客さんの心を捉えることができるのでしょうか?

今回は、定量調査と定性調査を巧みに活用し、顧客理解を深めているサントリーウエルネスの事例を取り上げます。定量調査と定性調査を効果的に組み合わせるヒントを探ります。

投稿日 2025/05/21

オーケー銀座店。市場への "思い込み" から脱却し、未充足ニーズを満たしての顧客創造

#マーケティング #顧客創造 #思い込みからの脱却

東京の銀座といえば、高級店が立ち並ぶ 「富裕層の街」 というイメージが強いことでしょう。

2023年10月にマロニエゲート (地下1階・2階) にオープンしたディスカウントスーパーの 「オーケー銀座店」 は、開店から1年を迎えたあとでも売上が前年比で2割以上伸び続けています (参考記事) 。

EDLP (Everyday Low Price) を掲げるオーケーが、なぜ 「高級エリア = 富裕層の街」 というイメージの銀座で成功しているのでしょうか?

その背景を探ると、マーケティングやビジネスのヒントが見えてきます。

投稿日 2025/05/20

アタック ZERO パーフェクトスティック。失敗を乗り越えた 「メンタルアベイラビリティ」 と 「フィジカルアベイラビリティ」 をつなぐマーケティング

#マーケティング #メンタルアベイラビリティ #フィジカルアベイラビリティ

マーケティングでは、テレビ CM や SNS を活用して認知度やブランド力を高める施策に力を入れていきます。しかし、そこで満足してしまうと、肝心の購入にはつながらないことがあります。

広告でお客さんに欲しいと思ってもらっても、実店舗や EC サイトなどのウェブ上で商品が見つからなければ、そのチャンスは失われてしまうのです。

今回は、花王 「アタック ZERO パーフェクトスティック」 の事例から、広告や SNS と、店頭施策をつなげることの重要性と、その成功の秘訣を掘り下げます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/19

ゲーム 「学園アイドルマスター」 に学ぶ、迷いを断ち切る "Must" と "Nice to have" の戦略的な取捨選択

#マーケティング #戦略 #取捨選択

新しい機能を追加すれば、もっと魅力的になるのはず――。

商品やサービスをより良くしようとする中でアイデアが浮かび、つい多くの要素を詰め込みたくなるかもしれません。しかし、多くのことを追加するあまり、本当に必要なものが埋もれてしまえば、お客さんにとっての魅力が薄れてしまう危険性があります。

今回ご紹介したいスマートフォン向けゲーム 「学園アイドルマスター (学マス) 」 は、"あったほうがいい" ではなく "これがないと成立しない" を徹底的に見極めた取捨選択を図りました。

学マスの事例から、商品開発やマーケティングに活かせる戦略的思考について、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/18

金麦の Spotify 音声広告 「待ち麦物語」 。"状況ターゲティング" で選ばれる存在になる方法

#マーケティング #状況ターゲティング #想起

ターゲット顧客層に向けて広告を打っても、なかなか響かない...。そんな悩みを抱えている企業は少なくないのではないでしょうか?

これまでの 「誰に」 という視点だけでは、効果的なマーケティングコミュニケーションは難しくなってきています。そこで注目したいのが 「状況ターゲティング」 という新しいアプローチです。

今回は、サントリーの金麦が実施した Spotify での音声広告キャンペーンから、状況ターゲティングの可能性と実践のヒントを探ってみましょう。

投稿日 2025/05/17

トヨタの 「医療的ケア児用バギー」 の開発は、デザイン思考の実践のお手本例

#マーケティング #新規事業 #デザイン思考

新商品を開発したのに、思うように売れない…。せっかくのサービスなのに、なぜかユーザーが離れていく…。

少なくないケースで陥っているのは、本当のユーザーニーズを見失っているからかもしれません。その解決策となるひとつが 「デザイン思考」 です。

今回は、トヨタの医療的ケア児に向けた開発事例から、ユーザー視点で価値を生み出すデザイン思考の実践方法を紐解きます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/16

怠惰は悪ではない。創造性と幸福感を生む 「何もしない時間」 のすすめ

#マーケティング #生き方 #本

最近、何もする気が起きない…。そんな時、自分を責めたりしていませんか?

タイパや効率性を重視する現代においては、怠けることは何か悪いことだとされ、常に生産性を求められる風潮があります。しかし、休みたい、怠けたいという感情は、実は心と体が発している大切なサインかもしれません。

今回は、書籍 「怠惰」 なんて存在しない - 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論 (デヴォン・プライス, 佐々木寛子) を取り上げます。


 「何もしない時間」 があなたの創造性や幸福感を育むこともあります。怠惰に対する固定観念を捨て去り、自分らしいペースを取り戻す方法を一緒に探っていきましょう。

投稿日 2025/05/15

無印良品 「空気でできたソファ」 。使っていないときにも価値をつくる二段階の価値構造

#マーケティング #使っていないときの価値 #二段階の価値構造

自社の商品やサービス、お客さんが 「使っていない時」 のことまで考えられ、配慮されているでしょうか?

商品開発やマーケティングでは、使用時の機能や性能にばかり目が向きがちです。でも、商品を使わない時間のほうが長く、例えば設置や移動、収納、さらには処分までの商品のライフサイクル全体において、実は様々な不便や負担がお客さんの中に潜んでいるかもしれません。

無印良品の 「空気でできたソファ」 は、使っていない時の顧客体験にも光を当て人気となっています。背景には、商品開発における見過ごされていた価値定義の発想がありました。

ぜひ一緒にビジネスへの学びを紐解いていきましょう。

投稿日 2025/05/14

マーケティング戦略マップを手に、冒険に出かけよう

#マーケティング #戦略

 「マーケティングって、結局どこから始めればいいの?」 

そんな悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。商品やサービスを市場に投入しても、なかなか成果が出ない。SNS や広告を打っても、思うように反応がない。そんな状況に直面していないでしょうか?

今回は、道しるべとなるような、マーケティングの全体像を6つのステップで整理し、お客さんと長期的な関係を構築するための 「マーケティング戦略マップ」 をご紹介します。

ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/13

チャンスに変えたプリングルズに学ぶ、ブランドらしさをつくる 「ブランド設計 (ブランドピラミッド) 」 とは?

#マーケティング #ブランドコア #広告

 「ブランドらしさ」 とは何でしょうか?

プリングルズは、パッケージをコンパクトに変えた際に、中身の内容量が減ったという誤った情報が消費者の間で広がってしまいました。しかしプリングルズは、ユニークな対応により、ポジティブな状況に変えました。

今回は、危機をチャンスに変えたプリングルズの事例から、ブランドのあり方やブランディングについて考えます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/12

赤字から V 字回復。パリミキに学ぶ NPS を活用した CX 改革

#マーケティング #顧客体験 #NPS

 「あなたは、この商品またはサービスを親しい友人や家族にどの程度すすめたいと思いますか?」 

これは、NPS (ネットプロモータースコア) をアンケートで訊くための質問です。

多くの場合、NPS はスコアを算出しても、「改善の仕方がわからない」 「ビジネスでの成果と結びつかない」 といった声が挙がりがちです。そんな中、メガネチェーン大手のパリミキは、NPS を全社的に導入し見事に V 字回復を果たしました。

今回は、パリミキの事例から NPS を活用した顧客体験を向上させるヒントを探ります。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/11

花王 「冷タオル」 に学ぶ、"観察" と "再解釈" からの新しいアイデアのつくり方

#マーケティング #アイデア創出 #顧客価値

普段の生活で目にする光景やちょっとした行動が、実は人々の困りごとや潜在的なニーズを映し出していることがあります。

身のまわりを注意深く観察することによって、新たな価値を生むきっかけが見えてくるかもしれません。

今回は、花王の 「冷タオル」 という商品を例に、観察からアイデアが生まれるまでのプロセスを探ります。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/10

クラシコムのインサイトの掘り下げ。「本質直観」 が拓く新しい顧客価値

#マーケティング #顧客理解 #本質直観

膨大なデータを集め、入念な市場調査を実施し、それでもなお 「本当にお客様が求めているものは何か」 という壁の前で立ち止まってしまう…。

その答えを求めるあまり、外部のデータばかりに目を向け、自分自身の内なる声に耳を傾けることを忘れてはいないでしょうか?

今回ご紹介する味の素とクラシコムな協業事例は、「本質直観」 によってビジネスの常識を "ひっくり返す" 可能性を秘めています。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/09

競争から協創へ。アサヒビールが挑む、フレネミーとつくるファンダムなマーケティング

#マーケティング #ファンダム #フレネミー

マーケティングにおいて、競合とは常に 「戦わなければならない相手」 なのでしょうか?

もしかしたらライバルと思える存在こそが、新たな価値を生み出すパートナーになるかもしれません。

アサヒビールは、競争と協力の両方の関係性を持つ 「フレネミー」 に目を向け、マーケティングを展開しています。アサヒビールの事例から、競争を超えたマーケティングの可能性について紐解きます。

投稿日 2025/05/08

シャウエッセン 夜味。新しい利用シーンを打ち出し、新規顧客の獲得と既存顧客の利用頻度向上へ

#マーケティング #新しい利用シーン #カテゴリーエントリーポイント

長年愛されているロングセラーの商品やサービスには、思わぬ落とし穴が潜んでいます。

それは、成功がもたらした制約です。

朝食の定番のソーセージ 「シャウエッセン」 は、40年以上にわたり、多くの家庭で愛されてきました。しかし、朝食のソーセージとして確固たる地位を築いたことで、新たな顧客層の開拓が難しくなっていました。

そんな 「成功のジレンマ」 から抜け出すために、シャウエッセンはどんなマーケティングを展開したのでしょうか?

投稿日 2025/05/07

ミステリー小説 「六人の嘘つきな大学生」 に学ぶ、お客さんの "建前" と "本音" を読み解く方法

#マーケティング #顧客理解 #本

 「お客様の声を聞いています」 と胸を張る企業は多いものの、本当にお客さんの心の奥底にある本音まで理解できているでしょうか?

人は状況や心理によって表と裏の顔を使い分けるものですが、実は少なくない場合で、私たちは表面的なお客さんの 「建前」 の声しか拾えていないかもしれません。

ミステリー小説 「六人の嘘つきな大学生 (浅倉秋成) 」 は、人間の表と裏の顔、そして状況によって変化する心理を鮮やかに描き出しています。


この物語から得られるマーケティングへの示唆は、お客さんの本音に寄り添うためのヒントに満ちています。

建前と本音が揺れ動く中で、どう顧客に寄り添うべきか――。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/06

かっこよく飲めるウォーターサーバー 「WATER BASE」 。マズローの五段階欲求説から捉える高次の顧客ニーズ

#マーケティング #顧客ニーズ #マズローの五段階欲求

今回取り上げるのは、アサヒ飲料が提供する 「WATER BASE」 です。水を飲むという基本的な行動を、価値ある体験へと変えようとするウォーターサーバーです。

マズローの五段階欲求説から、学べることを紐解いていきます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/05

社会インフラ課題を解決する稼げるインフラゲーム 「ピクトレ」 。"当たり前" を "特別" に変える挑戦

#マーケティング #ブランディング #ゲーミフィケーション

指定された範囲で電柱を撮影するだけでお金が稼げるゲーム。東京電力グループが仕掛けた 「電柱撮影ゲーム」 が、新しいマーケティングの可能性を示しています。

背景にあるアプローチを掘り下げると、他の業界にも応用できるビジネスのヒントが見えてきます。

ゲーミフィケーションを取り入れ、社会貢献と地域活性化までをも実現した取り組みから、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/04

手書きの 「紙の手帳」 がいまだ人気の理由とは?ジョブ理論から解説

#マーケティング #顧客インサイト #ジョブ理論

スマートフォンで手軽にスケジュールの管理ができる時代に、手書きの手帳が人気を集めています。

アナログの紙の手帳へのニーズを 「ジョブ理論」 から紐解き、マーケティングへの汎用的な示唆を掘り下げます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/03

二段階のベネフィット訴求。お客さんの心に響く "一次便益" と "二次便益" とは?

#マーケティング #ベネフィット訴求 #顧客理解

自社の商品やサービスをアピールするとき、どこに光を当てているでしょうか?
商品・サービスの機能面の説明だけで、本当にお客さんの心は動くでしょうか?

多くの場合、私たちは商品の一次的な価値を伝えることに留まり、その先にある 「お客さんの生活やビジネスがどう変わるのか」 という本質的な価値には触れていないかもしれません。

今回は、お客さんの心に響くための 「二段階のベネフィット訴求」 について、具体例を交えながら解説していきます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/02

北陸製菓ビーバーのリブランディング。"小さな池で大きな魚を育てる" 戦略

#マーケティング #戦略 #ニッチ

限られたリソースでどうやって市場で勝つかーー。

大手企業がしのぎを削る全国市場やグローバル展開を目指す中で、リソースに限りがある企業が同じ舞台で競争するのは容易ではありません。

しかし、視点を変えてみると、地域やニッチな市場で存在感を持つ 「小さな池で大きな魚を育てる」 という戦略があることに気づきます。

今回は、北陸製菓のスナック菓子ブランドの 「ビーバー」 を事例に、戦略やマーケティングに学べることを紐解きます。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/05/01

ローソンの DIY ケーキ。引き算の戦略で削った "余白" による価値創出

#マーケティング #引き算の戦略 #価値創出

 「商品から機能を削る」 というと、一見すると価値を下げているように思えます。でも、それは本当なのでしょうか?

2024年のクリスマス、ローソンは通常のケーキからトッピングを意図的に省き、生クリームとスポンジケーキしかない "シンプルすぎるケーキ" を発売しました。ローソンの意図には、どんなマーケティングが隠されていたのでしょうか?

今回は、ローソンのケーキの事例から、商品開発やマーケティングにおける 「引き算の戦略」 の可能性と、お客さんとの新しい関係性づくりについて考えていきます。

投稿日 2025/04/30

JR 西日本のお客様センターが生成 AI で、効率化と価値創造の実現。DX 成功の3つのステップ

#マーケティング #顧客理解 #DX

ビジネスの現場では、時間や人材が限られる中で、業務品質や効率をどう維持・向上させるかという課題があります。

JR 西日本のお客様センターも、日々多くの問い合わせを受ける中で、同じような課題に直面していました。そんな状況を変えたのが 「生成 AIの導入」 です。

AI によって業務効率化だけにとどまらず、オペレーターの支援や顧客体験向上を実現した DX 推進でした。JR 西日本の取り組みには DX への示唆があります。ぜひ事例から一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/04/29

これが大手ではないプレイヤーの戦い方。"自宅の庭" で大きな果実を得る

#マーケティング #ニッチ戦略 #自分の庭

競争の激しい市場で、大手ブランドの圧倒的な存在感にどう立ち向かえばよいのでしょうか?

多大な広告費、広い販売チャネル、顧客の信頼を背景にしたトップブランドがいる中で、業界2位以下の企業が同じ土俵で戦うのは困難です。

しかし、それがそのまま敗北を意味するわけではありません。むしろ、大手企業が注力していない領域で独自のポジションを築くことが、生き残るためのカギを握ります。

大手が気づかない小さな市場で、静かに、しかし確実に成功を収める 「ニッチ戦略」 ーー。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/04/28

トップダウン戦略からの転換。CVEP から顧客を見るボトムアップマーケティング

#マーケティング #コンバージョンエントリーポイント #本

うちの商品の良さが伝わらない…。マーケティング施策を打っても成果が出ない…。

陥ってしまっているのは 「自分たちが伝えたいこと」 だけを発信し続ける罠かもしれません。世の中のデジタル化が加速し、消費者の購買行動が複雑化する今、従来型のトップダウン型の戦略だけでは、もう立ち行かなくなっています。では、どうすればいいのでしょうか?

今回は、書籍 「顧客を見れば、戦略はいらない - 解像度を上げるボトムアップマーケティング (川端康介) 」 から、顧客理解を中心に据えた 「ボトムアップマーケティング」 を解説します。


顧客理解を起点としたボトムアップマーケティングの実践方法について、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/04/27

日常の 「重要な瞬間 (モーメント) 」 を捉える!P&G に学ぶビジネスチャンスの見つけ方

#マーケティング #顧客理解 #モーメント

日々の生活での、たとえば、平日の朝の忙しいとき、仕事帰り、買い物で思わぬ良い商品を見つけたとき――。

こうした瞬間を 「モーメント」 と呼びますが、生活者の日常の 「ちょっとした瞬間」 は、実は消費者とつながるチャンスになります。

今回は、P&G のヘアケア商品 「オールドスパイス」 の広告事例をもとに、モーメントを活用してブランド価値を高める方法を掘り下げます。

ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/04/26

駐車場業界の DX を進めるプラグテック。DX 推進の3つのポイントとは?

#マーケティング #DX #ビジネスモデル

あなたはこんな経験をしたことはないでしょうか?

コインパーキングに駐車したが、駐車券を紛失して出られない…。パーキングが現金精算しか対応しておらず、近くのコンビニエンスストアの ATM で現金を引き出しに行くはめになった――。

こうした駐車場を DX (デジタルトランスフォーメーション) をしているスタートアップが、プラグテックです。

今回のテーマは DX (デジタルトランスフォーメーション) です。事例から、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。マーケティングおよびマーケティングリサーチのプロフェッショナル。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

前職の Google ではシニアマネージャーとしてユーザーインサイトや広告効果測定、リサーチ開発に注力し、複数のグローバルのプロジェクトに参画。Google 以前はマーケティングリサーチ会社にて、クライアントのマーケティング支援に取り組むとともに、新規事業の立ち上げや消費者パネルの刷新をリードした。独立後も培った経験と洞察力で、クライアントにソリューションを提供している。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信中。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。