投稿日 2025/10/13

博多 「ダニーチュロス」 。Get / Do / Be の3層で捉える顧客ニーズの階層構造と価値創出

#マーケティング #顧客文脈 #顧客価値

自社の商品やサービスが 「なかなか売れない」 という状況になるのは、もしかすると、売り手視点でのみ商品・サービスのことを捉えているからかもしれません。

お客さんが求めているのは、商品の 「便益」 や、さらにはその裏にある 「意味」 です。

ご紹介したいダニーチュロスの 「推しチュロス」 は、推し活という文脈で意味を持つスイーツです。

今回は、顧客ニーズを 「Get (手に入れたい) 」 「Do (やりたい) 」 「Be (こうありたい) 」 の3層で見出し、顧客文脈に寄り添った価値創造とは何かを紐解きます。

投稿日 2025/10/12

バターのいとこ。「捨てられるはずだった」 から 「選ばれる理由」 へ。価値の再定義が生んだヒット商品

#マーケティング #価値の再定義 #選ばれる理由

あなたの会社に 「捨てられているもの」 はありませんか?

それは物理的な廃棄物かもしれないし、活かしきれていないアイデアやスキルかもしれません。

今回ご紹介したいのは、これまでも誰にも価値を見出されず廃棄されていたスキムミルクという "副産物" を宝に変えた 「バターのいとこ」 というお菓子です。

日常に当たり前のように存在するその課題や未利用のモノこそ、実は新たな価値を生み出す宝の原石かもしれません。

捨てられていたものに光を当て、価値を再定義し、お客さんに選ばれる理由をつくる――。事例からストーリーや仕組みを掘り下げながら、ビジネスやマーケティングのヒントを探っていきましょう。

投稿日 2025/10/11

ハーゲンダッツに学ぶ 「変えない強さ」 と 「変える勇気」 のブランド戦略

#マーケティング #コアバリュー #変化と挑戦

変えないことを知っているから、すべてを変えることができる――。

この言葉は一見すると矛盾しているように見えるかもしれますが、ブランドの戦略や製品開発など、あらゆるビジネスシーンに当てはまる重要な示唆を与えてくれます。

今回は、前半ではハーゲンダッツの具体的な取り組みについて、どのように 「変えないこと」 を軸にしながらも 「変えること」 を見出したのかを見ていきます。そして後半では、事例から得られる汎用的な学びを考察します。

投稿日 2025/10/10

サントリー 「おうちドリンクバー」 。完成させない余白からの共創マーケティング

#マーケティング #共創 #価値創出

自社の商品やサービスは、どうすればお客さんの心に響き、選ばれ続ける存在になれるのでしょうか?

もしかしたら、私たちは 「完璧なもの」 を提供することに、こだわり過ぎているのかもしれません。

サントリーの 「おうちドリンクバー」 は、あえて完成させないことで、その可能性を教えてくれます。人気を集めた裏には、あえて 「余白を残す」 という戦略がありました。

完成度の高さより、むしろ 「未完成さ」 にこそビジネスチャンスがあるかもしれません。どういうことなのか、ぜひ一緒に紐解いていきましょう。

投稿日 2025/10/09

JAL 「御翔印」 。体験価値の可視化により、それぞれの顧客文脈に "意味のある価値" をつくる

#マーケティング #価値の可視化 #顧客文脈での意味づけ

自社が提供している商品やサービスの価値は、本当にお客さんに感じてもらえているでしょうか?

特に形のない体験やサービスは、時間とともに記憶から薄れてしまいます。

ご紹介したい JALの 「御翔印 (ごしょういん) 」 は、飛行機に乗るという体験を形あるものに変え、ヒット商品となりました。

ポイントは 「体験価値の可視化」 と 「顧客文脈での意味づけ」 にあります。

お客さん一人ひとりの状況や価値観に寄り添い、体験に形を与えることで、思いがけない価値が生まれます。体験価値を可視化し、顧客の心に響く意味をつくり出す秘訣に迫ります。

投稿日 2025/10/08

ユナイテッドアローズのアプリ刷新。「負けない」 と 「勝てる」 を両立する POP & POD 設計

#マーケティング #差異化 #POPとPOD

多くの企業が陥る 「差別化の罠」 、その原因は基本価値と独自価値の関係性を見誤ることにあります。

まずお客さんの不満を解消する土台づくりがあってこそ、その上の差異化要素が輝きます。この 「負けない基盤 (POP) 」 と 「勝てる要素 (POD) 」 の両輪をどう構築するか――。

今回は、ユナイテッドアローズのアプリ刷新事例から、POP と POD からお客さんに選ばれる秘訣を紐解きます。

投稿日 2025/10/07

サッポロ黒ラベル 「大人エレベーター」 CM に学ぶ、選ばれるための "ブランド連想" のつくり方

#マーケティング #ブランディング #ブランド連想

自社のブランドは、お客さんの頭の中でどんな状況で思い浮かべてもらえるでしょうか?

顧客文脈のその瞬間にブランドが想起されなければ、どんなに優れた商品やサービスも埋もれてしまいます。

人の記憶ネットワークにブランドが深く入り込むことによって、ブランドはお客さんから選ばれる存在になれます。

今回は、サッポロ黒ラベルの 「大人エレベーター」 キャンペーンを事例に、記憶に残る 「ブランド連想」 を築く秘訣を紐解きます。

投稿日 2025/10/06

麻雀の M リーグに学ぶ、「パーセプションチェンジ」 と 「独自ブランド資産の構築」 からの相乗効果リブランディング

#マーケティング #パーセプションチェンジ #独自ブランド資産

自社のブランドが思うように認知されていないと感じることはないでしょうか?

もしかすると、消費者の 「思い込み」 によって、ブランドの購入や成長の機会が阻まれているのかもしれません。

そうした思い込みや、ともするとネガティブなイメージや認識を 「パーセプションチェンジ」 で転換し、「独自ブランド資産」 を育てることで、強いブランド基盤を築けます。

今回は、パーセプションチェンジと独自ブランド資産が相互に高め合い、ブランド成長の好循環を生む仕組みを、麻雀の 「M リーグ」 の実例をもとに紐解きます。

投稿日 2025/10/05

出版社が運営する書店 「アンダンテ」 。直接の顧客接点をつくり、顧客理解を深める

#マーケティング #顧客接点 #顧客理解

お客さんのことを本当に理解できているでしょうか?

多くの企業が 「顧客理解」 の重要性を口にしながらも、実際にはお客さんとの距離が遠くなっているのが現実です。もしかすると、お客さんとの間に見えない壁があり、大切な何かを見落としているかもしれません。

その壁を乗り越え、お客さんと直接的な接点をつくるヒントが、ある出版社のユニークな書店運営に隠されています。

今回は、この事例を紐解きながら、顧客接点を持つ価値と、マーケティングの根幹である顧客理解を深める旅にご案内します。

投稿日 2025/10/04

スタンレー 「真空スリムクエンチャー」 。機能だけではなく、気持ちと利便性で価値を高めて、価格を上げる

#マーケティング #顧客価値 #感情的価値と利便性価値

商品の価格を上げたいけど、値上げをすると売れなくなるのでは…?

価格競争から抜け出すためには、顧客価値が肝になります。

機能だけを訴求するだけではなく、感情的な価値や利便性への価値も含めた総合的な価値を高めることによって、消費者やお客さんは対価を支払ってくれるようになります。

今回は、通常の商品の2倍近い価格設定にもかかわらず、人気を獲得したスタンレーの 「真空スリムクエンチャー」 の事例から、価値を高めて価格を上げる方法について考えます。

投稿日 2025/10/03

ポーラが原点回帰の直販強化。「顧客の質」 を見極め、LTV を最大化

#マーケティング #戦略 #LTV

顧客数は増えているのに、なぜか利益が伸び悩んでいる…。
新規のお客さんばかりを追いかけて、いつの間にか長年のロイヤル顧客との関係が希薄になってはいないでしょうか?

顧客数という数字だけでは、見落としてしまう本当の課題が潜んでいるかもしれません。

化粧品大手ポーラも同じ課題に直面していました。コロナ禍という環境変化の中、EC 強化で新規顧客は増加したものの、収益は低迷。そこで打ち出したのが原点回帰による直販強化です。

ポーラの事例から、顧客の 「量」 と 「質」 を見極める視点、そして自社の強みを見つめ直す重要性について考えます。

投稿日 2025/10/02

その当たり前、もう古くないですか?ベースホーム 「おひとりさまの家」 に学ぶ、常識を疑い、変化をチャンスに変える方法

#マーケティング #固定観念 #顧客理解

売り手が 「当たり前」 と思っている常識が、実はすでに現実と大きくかけ離れていることがあります。このギャップに気づかないまま商品開発やマーケティングを続けていれば、チャンスを見逃してしまうかもしれません。

では、時代や環境の変化に合わせてビジネスをアップデートするには、どうすればよいのでしょうか?

今回は 「おひとりさまの家」 というユニークな住宅商品から、学べることを掘り下げます。

投稿日 2025/10/01

センスに頼らない。「出世魚」 モデルで捉えるインサイト

#マーケティング #インサイト #本

センスのある人は、特別な才能を持っている――。そんなふうに感じたことはないでしょうか?

企画やアイデアを考える場面で、どうしても自分の発想が平凡に思えてしまうかもしれませ。しかし実は、センスには "型" があるのです。


こちらの書籍、センスのよい考えには、「型」 がある (佐藤真木, 阿佐見綾香) では、感性だけに頼らずに再現性のある方法によって、「人を動かすアイデア」 を生み出す考え方と方法がわかりやすく解説されています。

センスに自信がない方こそ必読の一冊です。

今回は、誰でも実践できるアイデア創出やインサイト発掘の方法をご紹介します。

投稿日 2025/09/30

青山商事がオーダーメイドスーツに注力。「売り物が変わればあらゆるものが変わる」 という変化の連鎖

#マーケティング #ビジネスモデル #顧客と価値

新商品や新サービスを投入したのに、思うように成果が出ない…。

もしかしたら、それは売り物だけを変えて、それに関連する他のことを見直していないからかもしれません。

売り物が変われば、顧客、店舗、売り方、価格、伝えるメッセージまで、実は関連する全てが変わる可能性があります。

今回は、紳士服 「洋服の青山」 の事例から、具体的に何がどう変わるのかを紐解きます。

投稿日 2025/09/29

ミズノの厚底野球スパイク 「CUSHIONREVO PRO」 。異業種への洞察をいち早く取り入れてのイノベーション

#マーケティング #商品開発 #横展開

業界で 「当たり前」 とされていることは、本当に最適な選択なのでしょうか?長年続いてきた常識こそ、その奥にはイノベーションの種が眠っているかもしれません。

野球用のスパイクシューズは、これまでずっと軽くて素足感覚のあるものが良いとされてきましたが、その当たり前に一石を投じたのが、ミズノでした。

異業種のトレンドを野球に持ち込むという発想はいかに生まれ、どう実現されたのでしょうか?

ミズノの事例には、異なる業界・業種の常識を新しいアイデアに変えるヒントがあります。

投稿日 2025/09/28

キリン生茶から学ぶジョブ理論。リブランディングを成功させる 「状況」 と 「ジョブ」 への理解

#マーケティング #価値の再定義 #ジョブ理論

消費者は日々、どんな気持ちで商品やサービスを手に取っているのでしょうか?

価格や機能だけでは語りきれない選択の裏には、「その商品を通じて自分の状況を少しでも良くしたい」 という消費者の思いが隠れているかもしれません。

今回は、キリン生茶のリブランディング事例から、「ジョブ理論」 というレンズを通してマーケティングへの学びを掘り下げます。お客さんのジョブを理解し、本当に選ばれる存在になるためのヒントを、ぜひ一緒に見つけていきましょう。

投稿日 2025/09/27

日清食品のスルメサイクル。「空中 → サイバー → 地上」 でつなげるマーケティング循環戦略

#マーケティング #コミュニケーション #スルメサイクル

自社商品の広告に予算をかけているのに、売上が伸び悩んでいる…。SNS で話題になっても、なかなか購買につながらない…。

広告を打っただけ、または一過性のバズだけでは、消費者やお客さんに選ばれ続けるのは簡単ではありません。

お客さんの心に残り、購買行動につなげるには 「咀嚼」 と 「循環」 がカギを握ります。日清食品が展開する 「スルメサイクル」 は、テレビ CM を起点に、ネット上での話題化、そして店頭での購入へと自然に消費者を導くコミュニケーション手法です。

まるでスルメが噛むほど味わい深くなるように、消費者の関与が深まるほどブランド価値が高まるこのアプローチから、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/09/26

梅田で働く 「おっさん」 を捉えたバルチカ03。取り残された人たちのニーズに応える共感マーケティング

#マーケティング #顧客理解 #ニッチ

自社の商品やサービスは、本当に届けたい人に響いているでしょうか?

多くの人にアピールしたいと思うほど、かえって特徴がぼやけてしまい、誰の心にも深く刺さっていないという状態に陥っていないでしょうか?

今回は、大阪梅田の飲食施設 「バルチカ03」 の事例を取り上げます。

取り残された消費者の潜在ニーズを丁寧に拾い、共感から始まるマーケティングで支持を広げた事例から、学べることを掘り下げます。

投稿日 2025/09/25

しゃぶしゃぶ食べ放題から "食のテーマパーク" へ。「しゃぶ葉」 に学ぶ顧客価値の再定義とブランディング

#マーケティング #ブランドコンセプト #メッセージ

自社の商品やサービスの本当の価値を、お客さんにきちんと届けられているでしょうか?

商品の良さを伝えているつもりでも、なぜか響かない…。その原因は、顧客自身も気づいていない本音を見落としていたり、ブランドが目指す姿とメッセージがズレているからかもしれません。

今回ご紹介したいしゃぶしゃぶ食べ放題の 「しゃぶ葉」 の取り組みは、この問題解決へのヒントを示しています。

しゃぶ葉の事例から、ブランドコンセプトとマーケティングメッセージの本質について掘り下げます。

投稿日 2025/09/24

13歳からの経営の教科書 - ビジネスパーソンにも「ビジネス」 と 「人生を経営する力」 を学べる小説

#マーケティング #経営 #本

中学生がクラスメイトと 「株式会社」 を立ち上げ、ビジネスの楽しさと難しさを体感する。物語を読み進めるうちに、経営の基礎が自然と身についてしまう。

そんな一冊が、13歳からの経営の教科書 - 「ビジネス」 と 「生き抜く力」 を学べる青春物語 (岩尾俊兵) です。


今回は本書について、① あらすじ、② テーマ、③ ビジネスパーソンが学べること、④ 読んでの所感の4つに分けてご紹介します。

投稿日 2025/09/23

三井住友海上火災保険のエントリーポイント作戦。カテゴリーとブランドへの2つの "入口" をつくるマーケティング

#マーケティング #カテゴリーエントリーポイント #ブランドエントリーポイント

自社の商品やサービスは、お客さんに思い出してもらえているでしょうか?

企業が直面する問題は 「良い商品なのに選ばれない」 という現実です。

消費者やお客さんから選ばれるためには、2つの重要な 「入口」 があります。それが 「カテゴリーエントリーポイント」 と 「ブランドエントリーポイント」 です。

消費者が 「これが必要だ」 と思う2つの瞬間を捉え、その時に真っ先に思い浮かべてもらえるブランドになることが大事です。この文脈で、三井住友海上火災保険の事例をケーススタディに、普段意識されにくい商品カテゴリーでも売上を伸ばす方法を紐解きます。

投稿日 2025/09/22

神戸 「布引の滝」 に学ぶ、価値の再解釈と動線設計の観光マーケティング

#マーケティング #観光マーケティング #価値の再解釈

自分たちが持つ本当の強みを活かしきれているでしょうか?

魅力的な商品や良い立地があっても、それが点で終わってしまい、お客さんを次の行動へと効果的につなげられていないとしたら、実はそこには機会損失が発生しているかもしれません。

ご紹介したい神戸市の観光名所の 「布引 (ぬのびき) の滝」 は、駅から徒歩15分という滝を、街と山をつなぐ役割として再定義することで、街全体の回遊観光の動線を変えました。

既存資源を見直し、顧客動線を設計し、地域全体に経済効果を波及させるマーケティング――。

ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/09/21

好調な日本のスターバックスに学ぶ、「志は大きく、目線は低く」 の重要性

#マーケティング #ミッション #顧客目線

今、世界で苦戦するスターバックスを尻目に、日本のスタバは絶好調です。

日本市場での成功の裏には、商品力や居心地の良い店舗だけにとどまらず、組織運営の要因があります。キーワードは 「志は大きく、目線は低く」 。

今回はスタバの事例をもとに、理想と現実をつなぎ、持続的な成長を実現するための組織のあり方を紐解きます。

投稿日 2025/09/20

明治おいしいミルクコーヒーに学ぶ、カニバリを起こさないブランド拡張の成功ポイント

#マーケティング #ブランド拡張 #新商品開発

自社の顔とも言える主力ブランド。ブランドの力を、新商品開発やさらなる売上アップにもっと活かせるとしたら、新たな成長の可能性が開けます。

既存ブランドの知名度や信頼は財産ですが、下手に手を広げると長年かけて築き上げてきたブランドイメージを壊しかねない危険性もあります。

今回のテーマは 「ブランド拡張」 です。計画比2倍以上というヒットを記録した 「明治おいしいミルクコーヒー」 の事例から、成功するブランド拡張の秘訣、そして注意すべき落とし穴について解説します。

投稿日 2025/09/19

情報収集で終わらせない。「次の一手」 からビジネスを動かすマーケティングリサーチ実践法

#マーケティング #マーケティングリサーチ #調査設計

消費者調査は実施したけれど、報告書が社内のフォルダに眠ったまま...。
データはたくさん集めたけれど、次の一手が見えてこない...。

こんな経験はないでしょうか?

少なくない企業がマーケティングリサーチに時間とコストをかけながら、その成果を活かしきれていないのが現実です。

本当に価値のあるリサーチとは、ただ単に 「知れて良かった」 で終わるのではなく、「次に何をすべきか」 に少なくとも示唆を出すものです。

今回は、マーケティングリサーチを情報収集で終わらせず、ビジネス課題の対処への貢献、次の一手に直結させるためのポイントを解説します。

投稿日 2025/09/18

クールジャパンの課題に学ぶ、顧客起点のマーケティング 4P 戦略

#マーケティング #戦略 #マーケティング4P

魅力的な商品やサービスさえあれば成功する――。そう考えてはいないでしょうか?

もしかしたら、成功を阻む見えない壁が、商品・サービス以外の部分にあるのかもしれません。

今回は、この文脈でクールジャパンの事例を、マーケティングの 4P に当てはめて考察します。

製品力だけでは越えられない課題と、お客さんに価値を届け、ビジネスを成長させるために不可欠な顧客起点のマーケティングについて、具体的なポイントを掘り下げます。

投稿日 2025/09/17

Google の AI 対応に学ぶ、イノベーションのジレンマを回避する方法

#マーケティング #イノベーション #AI

もし、業界の常識を覆すようなライバルが突然登場したら、あなたの会社は生き残れるでしょうか?

優良企業であるほど既存事業の成功が足かせとなり、未来の変化に対応できなくなる 「イノベーションのジレンマ」 に陥りがちです。

今回は、Google の戦略的な AI への対応からイノベーションのジレンマを回避する方法を考えます。

投稿日 2025/09/16

日清カップヌードル 「エモい出」 。お客さんの "真実の瞬間" を捉えるマーケティング

#マーケティング #モーメント #UGC

自社の商品やサービスは、お客さんのどんな瞬間に選ばれているでしょうか?

この文脈で重要なのは、消費者や顧客企業が商品と出会い、購入し、使うという一連の 「モーメント (瞬間) 」 です。

ご紹介したい、日清食品のカップヌードルの 「エモい出」 キャンペーンは、モーメントをうまく活用した事例です。お客さんの記憶や体験に根ざしたマーケティングが、いかにしてモーメントを捉え、自社商品やブランドが選ばれるようにするかを紐解きます。

投稿日 2025/09/15

三井住友海上。顧客理解で見つけた本質的価値からのマーケティング

#マーケティング #顧客理解 #顧客価値

自社の商品やサービスの強みを、本当にお客さんの目線で伝えられているでしょうか?

会社の中や身内、業界では当たり前だと思っていて意識していないことが、実はお客さんにとって特別な価値になっている場合があります。

今回は、三井住友海上の事例を取り上げます。お客さんの声を活かし、本質的な顧客価値となるコアバリューを見出してマーケティングに反映する方法を掘り下げていきましょう。

投稿日 2025/09/14

リクルート Air ペイ。営業とマーケティングでワンチームをつくる方法

#マーケティング #営業 #組織開発

あなたの会社では、営業とマーケティングはうまく連携できているでしょうか?

営業とマーケティングの2つの部門が別々に動き、本来の力を発揮できていないことがあります。

そこで今回はリクルートの 「Air ペイ」 の事例をもとに、営業とマーケティングが相乗効果を生み出し、ビジネスの成果を最大化する方法を探っていきます。

部分最適ではなく、全体最適によって営業とマーケティングの理想的な関係と、実現するための具体的なポイントを考えます。

投稿日 2025/09/13

時代を超える営業の原理原則。書籍 「私はどうして販売外交に成功したか」 を読んで学んだ営業の本質

#マーケティング #営業 #本

営業において、どんなに時代が移り変わっても 「人を動かす本質」 はそう大きく変わりません。

今回は、1964年に出版されながら、今なお営業のバイブルと呼ばれる 「私はどうして販売外交に成功したか (F ベトガー, 土屋健, 猪谷千春) 」 という本をご紹介します。


著者の営業パーソンとしての失敗と成功のリアルな体験談から、営業という仕事の基本原則について、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/09/12

トヨクモに学ぶ プロダクト主導の PLG 型マーケティングの実践

#マーケティング #PLG

今回は 「PLG (Product-Led Growth) 型マーケティング」 について、実例を交えながら詳しく見ていきます。

従来の営業主導型とは一線を画すプロダクトリード型の PLG 。PLG では、ユーザーがプロダクトを通じて直接価値を感じる仕組みをいかに構築できるかポイントです。

トヨクモの事例を踏まえた実践のヒントを、ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/09/11

OKI の 「Yume Pro」 に学ぶ、組織やビジネスモデルを進化させる八段階の変革プロセス

#マーケティング #イノベーション #八段階の変革プロセス

会社から経営陣から 「イノベーションを起こせ」 と言われても、何から始めればいいのか分からない…。

多くの企業で変革の必要性が叫ばれる一方、現場が動かない、仕組みが整わない、成果が出ない…。

そんな壁に直面している企業は少なくないでしょう。

今回は、ハードウェア中心のビジネスから脱却し、全社員を巻き込んだでのビジネスモデルの変革を実現したOKI (沖電気工業) の事例をご紹介します。

八段階の変革プロセスに沿って実践の中身を解き明かし、学べる示唆を考えます。

投稿日 2025/09/10

自社商品の存在意義を再定義。ライテックのバーナーライター 「あぶり師」 に学ぶ市場開拓術

#マーケティング #存在意義の再定義 #価値創出

市場の縮小で需要が減る中、自社の商品や技術も先細りになる…。そんな危機感を抱えていないでしょうか?

今回ご紹介するのは、老舗ライターメーカーのライテックの事例です。

事例から学べるのは、既存の枠を超えて商品の可能性を広げる発想法です。自社の強みを見つめ直し、新たな顧客ニーズと結びつけることによって、思いもよらない価値創造のチャンスが広がります。

投稿日 2025/09/09

ミンティア "息みがき" 。ブランドエクイティから選ばれる理由をつくるマーケティング

#マーケティング #ブランディング #コンセプト

同じような商品やサービスが並ぶ中で、消費者や企業から選ばれるブランドには理由があります。その理由をつくっているのが 「ブランドエクイティ」 です。

では、どうすれば商品・サービスのことをお客さんの頭の中にしっかりと定着させられるのでしょうか?

今回は、コロナ禍で売上が大きく減少しながらも見事に V 字回復を果たした 「ミンティア」 の事例を取り上げます。ミンティアから、ブランドの価値を見直し、伝え、選ばれるためのブランディングを紐解きます。

投稿日 2025/09/08

BtoB ビジネスで成果を出すための 「顧客理解 → 問題 → 課題」 のフレームワーク

#マーケティング #問題設定 #課題設定

BtoB (法人向け) ビジネスにおいては、自社製品の強みを活かし顧客企業が抱える問題を的確に解決することが求められます。

ただし、つい 「自社製品をどう売るか」 という意識に偏ってしまい、お客さんが本当に求めていることや、お客さんにとってどのような価値が生まれるかを十分に考慮できていないケースも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、顧客理解を深め、解決すべき顧客の問題設定、顧客課題と自社課題を設定していく全体像を解説します。

投稿日 2025/09/07

ヤンマーの観光農園 「シンビオシスファーム」 。将来の "そのうち顧客" への今からのアプローチ

#マーケティング #新規顧客 #そのうち顧客

今すぐ買ってくれるお客さんだけを追いかけていないでしょうか?

マーケティングでは、ニーズが顕在化した顧客層に向けての "刈り取り施策" が優先される傾向があります。しかし、まだニーズが表に出ていない 「そのうち顧客」 は、未来の大切なファン候補です。

将来、必要になったときに最初に自社ブランドのことを思い出してもらえる存在になるためには、今のうちから接点を持ち、少しずつ関係を育てていくことが重要です。

今回は、ヤンマーの観光農園の事例をもとに 「そのうち顧客」 へのアプローチを考えていきます。

投稿日 2025/09/06

日本調剤の漢方薬 PB 「10COINS KAMPO」 。FMOT と SMOT で真実の瞬間を制する

#マーケティング #真実の瞬間 #FMOTとSMOT

お店に並ぶ数多くの商品――。果たして、その中で自社商品は消費者からの 「選ばれる理由」 を持っているでしょうか?

消費者は、お店の商品棚の前でのたった数秒の第一印象で購入を決め、その後の使用体験でリピートするかどうかを判断します。

今回は日本調剤の漢方薬 PB の 「10COINS KAMPO」 の事例をもとに、店頭での陳列やパッケージデザイン、そして使用後の体験まで、お客さんから選ばれるメカニズムを紐解きます。

投稿日 2025/09/05

消費者ニーズの解像度を高め、顧客理解から価値提案へ

#マーケティング #消費者ニーズ #本

消費者調査のアンケートの回答やヒアリング内容が、なんとなく表面的に感じられる…。
では、消費者やお客さんが本当に求めていることは、いったい何だろうか?

消費者自身すら気づいていない潜在的なニーズにどうすれば迫れるのか、そこからどう商品価値へと落とし込むのか――。そのヒントが詰まった一冊が 「消費者ニーズ」 の解像度を高める (犬飼江梨子) です。


今回は、こちらの本をもとに消費者ニーズの掘り下げ方から価値提案への展開、マーケティング力の鍛え方を掘り下げます。

投稿日 2025/09/04

ダイキンの KPI 設定。マーケティングゴールから逆算しての KPI 設計

#マーケティング #KPI #ブランディング

設定している KPI は、本当にビジネスの成功につながっているでしょうか?

陥りやすいは 「測定しやすい指標」 を追いかけるあまり、本当に見るべき指標を見失い、成果とのつながりを可視化できないことです。

今回はエアコンメーカーであるダイキンの事例から、KPI 設計への教訓を紐解きます。

投稿日 2025/09/03

午後の紅茶。ライトユーザーとブランドのすれ違いを埋めるマーケティング

#マーケティング #ブランドイメージ #インターナルマーケティング

うちの商品、昔と比べて良くなっているのに、なかなかその良さが伝わらない…。

ヘビーユーザーは商品の最新事情を理解していても、大多数のライトユーザーや離反ユーザーは古いイメージのままというギャップ。このギャップを埋められれば、新たな市場が広がります。

キリンビバレッジの 「午後の紅茶」 は、このギャップを見抜き、顧客目線の価値訴求によって紅茶を夏の定番商品にもブランドイメージを拡張しました。

成功の裏には、顧客視点でのブランド再定義と社内外への丁寧な働きかけがありました。

投稿日 2025/09/02

アシックス 「スピードポケットタイツ」 。本当の競争相手は "変化する顧客ニーズ" にあり

#マーケティング #顧客理解 #価値創出

新商品の企画で、まず何をするでしょうか?

競合分析に時間を費やし、業界のトレンドに乗り遅れてはいけないと焦ってしまう…。しかし、本当にそれが成功への近道なのでしょうか?

アシックスの事例は、私たちに重要な問いを投げかけています。それは 「本当の競争相手は誰か?」 です。

競合に目を向け過ぎると、お客さんが本当に求めているものを見失う可能性があります。ぜひ一緒に事例から学びを深めていきましょう。

投稿日 2025/09/01

店舗の負担解消を担うオムロンのサービス。新しい事象と問題から価値を生み出す

#マーケティング #新しい問題 #新しい解決

目の前の変化を、どうすればビジネスチャンスに変えられるのでしょうか?

私たちのまわりでは日々、テクノロジーの進化や生活様式の変容など、様々な環境変化が起きています。その変化が生み出す "歪み" こそが、実は新たなビジネスの種になったりします。

オムロンフィールドエンジニアリングは、小売や飲食店のデジタル化という環境変化から生まれた問題を独自のソリューションで解決し、価値を生み出しました。

今回はこの事例をもとに、新しい問題がどのように生まれ、それをどう解決し、どんな価値につながっていくのかを考えます。

投稿日 2025/08/31

米国コストコの富裕層戦略。顧客を中心に置くマーケティング 4P 戦略

#マーケティング #ブランディング #マーケティング4P

自社のブランドは消費者にどのように映っているでしょうか?

人々の価値観が多様化する中、既存のイメージにとどまっていては新たな市場を逃してしまうかもしれません。

アメリカのコストコは、これまでの 「安くまとめ買いができる店」 という印象だけにとどまらず、高級品を取り扱うことで新たなブランド価値をつくりだそうとしています。

マーケティングの基本である 4P をどのように連動させれば、一貫性のあるブランド展開ができるのか――。コストコの事例から、ビジネスに活かせるヒントを紐解きます。

投稿日 2025/08/30

中古スマホ販売が過去最高に。ドライバーを強化しバリアを解消する、「買う理由」 と 「買わない理由」 の攻略法

#マーケティング #ドライバー #バリア

自社の商品やサービスには、消費者や顧客から本当に 「選ばれる理由」 を持っているでしょうか?

企業は自社商品の魅力を伝えることに注力しますが、消費者や顧客企業が 「 (実は欲しいのに結局は) 買わない理由」 を取り除くことも同じくらい重要です。

今回は、活況を呈する中古スマホ市場を例に、なぜ人は買うのか、なぜ買わないのか、その心理メカニズムを解き明かしていきます。

投稿日 2025/08/29

森永乳業ヨーグルト 「パルテノ」 。お客さんから選ばれる理由を二段階でつくる価値設計戦略

#マーケティング #顧客理解 #価値設計

自社の商品やサービスは、どういった理由でお客さんに選ばれているでしょうか?

意外にも、売り手が思い込んでいる 「顧客から選ばれる理由」 と、お客さんが 「実際に価値を感じている価値」 にはズレがあるものです。そこで本当に注目すべきは、お客さん自身が感じている価値のほうです。

森永乳業のヨーグルト 「パルテノ」 は、競合ひしめく市場で一度は迷走しながらも、消費者の声に立ち返ることで成功につなげたブランドです。

今回はパルテノの事例をもとに、マーケティングの本質や顧客理解の重要性について考えていきます。

投稿日 2025/08/28

ファンケル 「スキンコンディショニング洗顔」 に学ぶ、良い顧客インサイトの5つの条件

#マーケティング #顧客理解 #顧客インサイト

うちの商品は悪くないはずなのに、なぜかお客さんに響かない…。そんな悩みを感じたことはないでしょうか?

もしかすると、お客さんの "本当の気持ち" を捉えきれていないからかもしれません。

表面的な消費者ニーズや顧客ニーズだけでなく、本人も気づいていない深層心理である 「顧客インサイト」 に触れることができれば、商品開発やマーケティングは格段に変わります。

今回は化粧品のファンケルの事例をもとに、顧客インサイトの基本から、良いインサイトに必要な5つの条件まで、詳しく見ていきます。

投稿日 2025/08/27

日清食品のブランディング。"変えてはいけないこと" を知っているから、全てを変えることができる

#マーケティング #ブランディング #コアバリュー

なぜあの商品は何年も愛され続けるのか――。

日々新商品があふれ、商品やブランドの寿命はどんどん短くなっています。かたや、何十年にもわたって人々に選ばれ続けているロングセラー商品も存在します。

その秘密は 「変えないこと」 と 「変えること」 のバランスにあります。時代の変化に合わせて進化しながらも、決して失わない "何か" があるからこそ、長く愛されるブランドになれるのです。

今回は、日清食品のカップヌードルやチキンラーメンを事例に、ロングセラーブランドを育てるブランディングの秘訣を紐解きます。

投稿日 2025/08/26

P&G に学ぶ、データ分析から意思決定につなげる秘訣 - Getting beyond the "what" to the "why" and the "how"

#マーケティング #データ分析 #示唆だし

ビジネスの現場でデータを活用する際、どのように意思決定につなげるかは企業が抱える課題です。

今回は、ビジネスメディアの 「Harvard Business Review」 に掲載された P&G の事例から、データ分析結果を意思決定につなげる秘訣を紐解きます。

投稿日 2025/08/25

山崎製パンの全社的なマーケティング文化。組織が一体となりマーケティングを浸透させる秘訣とは?

#マーケティング #マーケティング文化 #組織開発

マーケティング活動が特定の部門に限られ、全社的な顧客目線が育ちにくい社内状況になっていないでしょうか?

ヒット商品を生み出している企業ほど、開発・生産・営業などのあらゆる部門でマーケティング視点が根づいています。では、どうすれば会社全体でマーケティングを機能させることができるのでしょうか?

今回は、菓子パン市場で存在感を放つ山崎製パンの事例から、全社的にマーケティングを取り入れる組織文化のつくり方を考えます。

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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。マーケティングおよびマーケティングリサーチのプロフェッショナル。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

前職の Google ではシニアマネージャーとしてユーザーインサイトや広告効果測定、リサーチ開発に注力し、複数のグローバルのプロジェクトに参画。Google 以前はマーケティングリサーチ会社にて、クライアントのマーケティング支援に取り組むとともに、新規事業の立ち上げや消費者パネルの刷新をリードした。独立後も培った経験と洞察力で、クライアントにソリューションを提供している。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信中。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。